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きらやか銀行、244億円の赤字で頭取と常務が辞任へ…公的資金の返済時期を協議中


きらやか銀行山形市)は2024年3月期連結決算で、最終利益が244億円の赤字に転落したことを26日に発表しました。この赤字は2期連続であり、その幅は過去最大となります。経営の責任を取るため、川越浩司頭取と内田巧一常務が辞任する方針です。

昨年5月の業績予想では、コロナ後の景気回復などを見込んで最終利益7億円を予想していましたが、円安の加速や物価上昇の影響で融資先の経営状況が改善せず、与信関係費用を大幅に上積みしました。また、有価証券関係の損失も発生し、業績予想を大幅に下方修正しました。

取引先に対しては、経営状況が改善見込みのない場合は事業整理や廃業のサポートを行い、改善が見込める場合は負債整理や事業売却を支援する方針です。また、融資体制の立て直しを外部専門家の協力を得て行う予定で、これにより25年3月期には1億円の黒字を見込んでいます。

同行は親会社のじもとホールディングス仙台市)と共に、リーマン・ショック後や東日本大震災後の「震災特例」で公的資金を活用しており、今年9月に200億円の返済期限が迫っています。返済が困難であるため、国に返済時期の見直しを求める方針です。

川越頭取は記者会見で、「株主や取引先の皆様にご心配とご迷惑をおかけし、心よりおわび申し上げる」と述べた上で、「経営の虚弱体質を抜本的に改善する必要があるため、断行する」と説明しました。経営責任を取るため、公的資金の返済について国との協議が進展した段階で、川越頭取と内田常務が辞任する予定です。後任は今後選定されます。

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