昨季、38年ぶりの日本一を達成した阪神タイガースの公式スポンサー企業である上新電機が、2024年3月期の決算を発表しました。しかし、阪神のセ・リーグ優勝や日本シリーズ制覇など、記念すべき成果を祝う「記念セール」を展開したにもかかわらず、業績は伸び悩んでいることが明らかになりました。
売上高は前年比1.2%減の4036億円で、純利益も同1.6%減の48億円にとどまりました。この低迷の要因として、物価高の影響やコロナ禍の行動制限が緩和されてレジャーへの支出が増えたことが挙げられます。これにより、多くの家電製品の売り上げが伸び悩んだとされています。
昨年9月に行われたリーグ優勝記念セールや11月の日本シリーズ制覇記念セールでは、売上高が前年同月比でそれぞれ121%と118%も増加しました。しかし、これらのセールによる家電の買い替えなどが年末年始の需要を先取りしたため、12月と今年1月の売上高はそれぞれ前年同月比で88%まで減少しました。
上新電機は、記念セールによって一時的な売上増を達成しましたが、需要の先食いや市場の変動により業績は依然として厳しい状況が続いています。
