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「米ドル/円相場の急落と円安阻止介入の行方」-今週の展望


先週、米ドル/円相場は160円まで急騰し、その後急落して151円台まで落ち着く大荒れの展開となりました。今週も引き続き、「円安阻止介入と投機筋の米ドル買いの攻防」が市場の焦点となると予想されています。

過去の介入パターンを踏まえると、今回の介入が実施された可能性が高いと見られます。具体的には、前回の2022年の円安阻止介入と同様のプライス・パターンが確認され、介入が行われた月曜日と水曜日には、米ドルが最大5円程度急落しました。介入の規模についても、1回目が5.5兆円、2回目が3.5兆円程度と推計されています。

しかし、今回の介入には異例の点があります。それは、2回目の介入が既に前回よりも低い水準で行われたことです。これは、円高誘導の介入である可能性が指摘されています。この手法は、通常介入の最終局面で行われるものであり、「二番天井」を演出する戦略が含まれています。つまり、米ドルの上昇が一時的であり、天井を打った段階で介入が行われることを意味します。

これまでの市場の動向から、通貨当局の円安阻止への強い意志が読み取れます。それにも関わらず、市場は今後の展望に注目しています。果たして円安は160円で終わるのでしょうか?引き続き注視していく必要があります。

 

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米ドル/円相場の動向と投機筋の影響

過去のデータから、米ドル/円相場の上昇を主導したのは、日米金利差の拡大による米ドル買い・円売りの動きでした。特に、投機筋の米ドル買い・円売りは過去最大規模にまで拡大し、市場に大きな影響を与えました。しかし、最近ではこの動きが一部縮小しており、市場の方向性に変化が見られます。

具体的には、ヘッジファンドなどの代表的な投機筋のポジションを反映するCFTC統計では、最近2週連続で米ドル買い・円売りポジションが縮小しています。これは、米ドル/円相場が一時的に下落した時期と一致しています。120日移動平均線(MA)を割り込む局面では、投機筋の米ドル買いポジションが特に縮小した傾向が見られました。120日MAは、投機筋の売買転換点の目安とされることもあり、市場の方向性を読み解く上で重要な指標となっています。

今後の展望では、120日MAを下回る見通しが必要とされます。現在の120日MAは約148.7円であり、この水準を継続的に割ることが、投機筋の米ドル買い・円売りポジションの撤退が本格化するための重要なステップとなります。

今週の市場では、注目度の高い米経済指標やイベントは少ないため、先週の流れが引き継がれ、「日本の円安阻止介入」と「投機筋の米ドル買い」の攻防が市場の焦点となるでしょう。市場参加者は、これらの要素に敏感に反応し、相場の方向性を注視することが重要です。

 

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