トランプ氏に業務記録改ざんの罪で有罪判決
2023年5月30日、ニューヨーク州地裁の陪審員は、ドナルド・トランプ前大統領(77)に対し、業務記録を改ざんした罪で有罪の評決を言い渡しました。これは、大統領経験者が刑事裁判で有罪となる初めてのケースです。
裁判の背景と詳細
トランプ氏は2016年の大統領選前に、不倫相手の元ポルノ女優に13万ドル(約2000万円)の口止め料を支払い、それを「弁護士費用」として偽って記録したとされています。この件に関連して34件の罪に問われていました。陪審員12人は全会一致でトランプ氏を有罪と判断しました。
今後の展開
判事は量刑を7月11日に言い渡す予定であり、トランプ氏は控訴する見込みです。共和党大会は7月15日から18日にかけて開催されるため、量刑はその直前に発表されることになります。
法律では、トランプ氏には罪ごとに最長禁錮4年が科せられる可能性がありますが、初犯で高齢であるため、収監されずに罰金や保護観察などにとどまるとの見方もあります。
トランプ氏の反応と支持者の動向
評決後、トランプ氏は裁判所で「これは不正で恥ずべき裁判だった。本当の評決は11月5日に国民から下される」と述べ、裁判の結果に強く反発しました。また、支持者の間では反発が広がり、結束を固める動きが見られますが、無党派層が離れる可能性も指摘されています。
大統領選への影響
トランプ氏は有罪でも大統領選への立候補は可能です。共和党の候補指名が確実視されている中で、この裁判結果が大統領選にどのような影響を与えるかが注目されています。特に、無党派層の動向が勝敗のカギを握ると見られています。
他の事件との関連
今回の裁判は、トランプ氏が抱える四つの事件の中で最も早く審理が始まりました。その他の三つの事件は日程がまだ決まっておらず、大統領選までに公判が始まらないと見られています。