先月の日本銀行の金融政策決定会合で、政策委員から追加の利上げに向けた意見が相次いだことが明らかになりました。
4月の金融政策決定会合で示された「主な意見」によれば、政策委員からは「政策金利の引き上げに関する議論を深めることが必要だ」という発言や、「円安を背景に基調的な物価上昇率の上振れが続く場合には、正常化のペースが速まる可能性は十分にある」との発言が相次ぎました。
一方で、急速な円安の影響については、「円安と原油高は、コストプッシュ要因の減衰という前提を弱めており、物価の上振れ方向のリスクにも注意が必要である」との指摘もありました。さらに、「円安は、基調的な物価上昇率の上振れにつながり得る」との懸念も示されました。
また、大規模な金融緩和策の一環として行われてきた国債の買い入れに関しては、「減額の方向性を示していくことも重要だ」との意見や、「減額することは選択肢である」との議論もありました。
日銀は4月の会合で現行の政策金利を維持し、追加利上げを見送った他、長期国債の買い入れ額の減額も行いませんでした。
