2024年5月10日、伊予銀行（松山市）の持ち株会社であるいよぎんホールディングス（HD）は、2024年3月期の連結決算を発表しました。この報告によれば、最終（当期）利益は前期比41.5％増の394億6400万円となり、2年連続で過去最高を更新しました。
経済活動の回復が業績を押し上げる
新型コロナウイルス禍からの経済活動の回復により、中小企業の資金需要が高まりました。さらに、保有する外国債券の円安を受けた売却益の増加も、利益を大きく押し上げる要因となりました。
経常収益と最終利益の詳細
2024年3月期の経常収益は、前期比11.5％増の1927億5800万円でした。伊予銀行単体でも、最終利益は同43.8％増の378億6700万円を記録し、本業のもうけを示す単体のコア業務純益は同18.8％増の401億4600万円で、いずれも過去最高を更新しました。
2025年3月期の見通し
しかし、いよぎんホールディングスは2025年3月期の最終利益について、有価証券の売却益の減少などを見込んで320億円と減益を予想しています。HDの三好賢治社長は、「コロナ禍からの回復の過程で企業の自助努力が問われる中、取引先の信用リスクの高まりに引き続き注視したい」とコメントしています。
まとめ
伊予銀行ホールディングスは、経済活動の回復と円安による外国債券売却益の増加により、2024年3月期の連結決算で過去最高益を記録しました。しかし、2025年3月期には減益を見込んでおり、今後の企業の信用リスクに注視する必要があるとしています。
