多くの個人投資家にとって、「資産1億円」は一つの目標であり、夢でもあります。しかし、現在手元に資産がほとんどない状態から始める場合、この目標を達成することは可能なのでしょうか？この記事では、資金ゼロから20年で資産1億円を作るために必要なステップについて詳しく考察していきます。
毎月いくらの積み立てが必要？シミュレーション
まず、毎月一定額を貯めていく（積み立てする）ことからスタートします。以下のシミュレーションは、金融庁のWebサイトの年1回の複利計算を活用して行っています。
銀行預金の場合
現在のメガバンクの普通預金金利は0.001%です。利回り0.001%で20年間複利運用した場合、1億円を達成するためには月42万円の積み立てが必要です。これは多くの人にとって現実的ではありません。
株式などのリスク資産に投資した場合
利回りを3%、5%、7%、10%と仮定して計算すると、必要な毎月の積立額は以下の通りです。
利回り3%なら → 月31万円
利回り5%なら → 月25万円
利回り7%なら → 月20万円
利回り10%なら → 月14万円
現実的な目標設定
これらの数字から、自分にとって現実的な積立額を見つけることが重要です。
ゼロから20年で資産1億円を作るためにすべき5つのこと
1. 毎月の積立額をできるだけ多くする
積み立て結果に影響を与える変数は「利回り」「積立額」「積立期間」の3つです。積立期間を20年に固定すると、自分でコントロールできるのは「積立額」のみです。したがって、毎月の積立額をできるだけ多くすることが重要です。
2. 株式で運用する
「世界で最も効率的なインデックス」とされるS&P500（米国の代表的な株式指数）の過去30年の利回りは9%強と言われています。株式を中心に運用し、高いリターンを目指すことが重要です。ただし、今後の経済状況を考慮し、利回りは5%や7%で想定するのが現実的です。
3. 複利の力を理解する
複利の効果を理解すると、積立の重要性がより明確になります。例えば、利回り5%で20年間毎月10万円を積み立てた場合、元本2,400万円に対して運用結果は約4,100万円になります。これが複利の力です。
4. 途中で積立をやめない、解約しない
積立を途中でやめたり解約したりしないことが重要です。特に、マーケットが急落したときには買い増しのチャンスと捉え、積立を継続しましょう。
5. 融資を活用した不動産投資も検討する
自己資金だけではなく、融資を活用して不動産投資を検討することも重要です。融資を受けることで、手元に資金がなくても不動産を購入し、資産を増やすことができます。
まとめ：できる範囲で最初の一歩を
ゼロから20年で資産1億円を作ることは簡単ではありませんが、最初の一歩を踏み出すことが重要です。できる範囲で積立を始め、長期的な視点で資産運用を続けましょう。コツコツと積み重ねることで、大きな目標も達成可能です。
