15日朝の東京外国為替市場において、円相場は1ドル=156円台半ばで推移しており、前日夕方からほぼ変わらない状況です。海外時間では米生産者物価指数(PPI)の上振れを受けて一時156円台後半に下落しましたが、市場の関心は日本時間夜に発表される米消費者物価指数(CPI)に集中しています。そのため、積極的な売買は手控えられ、156円台を中心とした動きに終始する見込みです。
円相場の現状
午前7時19分現在、円は対ドルで156円46銭となっており、前日午後5時時点と同じ水準です。14日には一時156円74銭まで下落しましたが、その後は落ち着きを見せています。海外時間ではドルが対円以外の通貨に対して下落しました。
米PPIとFRBの見解
米PPIは前月比で市場予想を上回ったものの、過去分の下方修正や主要項目での落ち着きが示されました。パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長はPPIについて「過熱気味とは言わないが強弱混在」と評価しています。これにより、円は日米金利差に注目した売りで主要10通貨に対して全面安となりました。
市場の注目:米CPIと小売売上高
きょうの最大の注目材料は米CPIです。パウエルFRB議長は「インフレが継続的に鈍化している証拠を待つ必要がある」との見解を示しており、単月ながらCPIの結果は利下げ観測を動かす要因となります。併せて発表される米小売売上高もドルの変動要因となるため、注目が集まっています。
東京市場の見通し
東京時間では、重要イベントを前に様子見ムードが強まっており、円は日米金利差を意識した売りが上値を抑える展開となりそうです。市場は米CPIの発表を待ち、これが円相場にどのような影響を与えるかが注目されます。